書評:メイカーズを読んだこと
- 作者: クリス・アンダーソン,関美和
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/10/23
- メディア: 単行本
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フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略の時も思ったが、アーリーアダプター〜アーリーマジョリティ向けにタイミングよく紹介するのがうまい人だと思う。上に上げたようなことはまだまだ商売としては成り立たないのかなと思っていたが、そんなことはなく、実際にビジネスにしてる人たちの例が豊富に出てくる。考えさせられたことの一つは、オープンソースハードウェアのこと。今のお仕事だとハードウェアはほとんどクローズドで当たり前。クローズドソースが今でも一定の割合を占めている様に、ハードウェアもそれは残るだろうが、気づいたらオープンソースハードウェアが日常に入っていたなんてこともありそうで、せっかくオープンソースソフトウェアに関わっているのに、ハードウェアのオープン化には気づいてなかった、なんていう中途半端なことにはならないように気をつけたい。
本の内容からして楽観的なのはやむを得ないんだけど、最後のオープンソースのバイオテクノロジーなんてのは特に恐ろしいなぁと思った。現在のバイオ系の研究室には厳格な取扱施設の定義があると思うが、誰でも触れるようになると不注意な人もでてきそうで、なにかが蔓延した日にはそれこそSFの世界だ。
今年は前半に南極点のピアピア動画も読んだが、メイカーズを読むとこのSFを想起させられ、同じ認識の上にあるようで、興味深かった。
- 作者: 野尻抱介,KEI
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/02/23
- メディア: 文庫
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*1:そろそろ何か手を動かして書きたいもんだが、年末は忙しい…