プランニングポーカーを使ってみた

社内プロジェクトを任されたので、良い機会と思いプランニングポーカーを使ってみた。
プランニングポーカーは、「アジャイルな見積りと計画づくり」にも紹介されているが、見積もる際に利用するカード。本質的に重要な点は、各人が他人の意見に左右されずに見積りの数字をだすこと。数字を元に話し合うことで、それぞれが持っている作業のイメージが明確になり、擦り合わせを行うことができる。必要があればプロダクトオーナーへの質問項目もつくる。

スプリントバックログが対象だったので、時間単位で見積りを行った。

5人のチームで、私は実作業に入れないので残りのメンバーにカードを配った。
大した説明をしなかったが、すぐに使い方は飲み込んだようだった。

すり合わせについては私がリードした。カードを出す前や出した後に、仕様に関する疑問がいくつも出てきたし、作業内容を質問し、回答するというプロセスもいくつもあったので、仕様を深め、共通理解を深めるという意味では効果的だったと思う。
2回目以降の見積もりには私は参加せず(それは残念なのだが)、メンバーに任せているが自主的にカードを使っているようだった。
欠点としては、使い慣れないせいもあるが、少し余分に時間がかかる。
カードゲームのノリで、「せーの…」という風に出したりと、本質が分かってしまえば不要な時間だろうというところは散見された。
一件ごとの見積もり時間が短いので、小さいところがロスになる。

あとふりかえりには、ファシリテーションの道具のなかからマルマルゲーム、バーンダウンチャートを見ながらのタイムラインKPT、多重投票などを使った。以前と比べて道具に振り回されなかったように思う。「正しい使い方」で迷わなかった。進めたい方向があって、その補助として使うという意識ができたからだろう。

プランニングポーカーにもそれは言えることで、本質を外したままだと周囲から疑問が出たときに対処できず、結局使われずに見積りもあいまい、ということになるかもしれない。うまく使うと効果的な道具だ。*1

2011/12/5追記
プランニングポーカー+購入とかで検索して来る人がいるので。
Mountain Goat Softwareのオンラインショップとかで買えます。少量だと送料が馬鹿馬鹿しいから、まとめて20個ぐらい買ってしまうといいと思う。
日本だと痛プランニングポーカー自作とか見かけますね。

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

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ファシリテーターの道具箱―組織の問題解決に使えるパワーツール49

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*1: まぁ、慣れてくると指でやる(プランニングじゃんけん)と角谷さんはおっしゃっていた。